blog / 数学高3生高2・1生高卒生
2020年05月04日
多磨高等予備校、数学講師の水島です。
記述式問題の導入が見送りとなった大学入学共通テスト。
センター試験と変わらないのではないかと思う人もいるかも知れませんが、出題の仕方が大きく変わり、難しくなると考えられます。
今日は、大学入学共通テストの数学は、どんな試験になるのか、新入試に向けて、今からどのような対策をしていったらいいのかお伝えします。
新型コロナウィルスが拡大していく中、落ち着かない日々を過ごしていると思いますが、来年の入試では不安がないよう、準備を進めていきましょう。
花子さん
来年から大学入学共通テストが始まりますが、過去問もないのでとても心配です。
そうだね。試行調査(プレテスト)を見ると、全体的に考えさせる設問が増えている。センター試験と比較して難しくなったと感じる人が多いだろうね。
水島
花子さん
難しくなるんですか・・
知識・技能に加え、「思考力・判断力・表現力を重視する試験」になるので、単純に計算問題を解いているだけでは対応できないと思った方がいいね。
水島
花子さん
えっ?計算問題を解いているだけじゃダメなんですか???
そうなんだ。「思考力・判断力・表現力」を身に付けるには、ひとことで言ってしまうと、「日本語の読解力」と「記述力」が必要になるんだ。
水島
花子さん
マーク式なのに「日本語の読解力」と「記述力」が必要なんですか??
必要だ。今現在、世の中には多様な考え方が生まれて「必ずしも答えは一つではない」という場面が多くなり、そうした社会に対応できるよう、より思考力・判断力が問われる内容になっている。
水島
その点を考えると「日本語の読解力」と「記述力」が必要な事は間違いない。いまからそれを話そう。
水島
試行調査の問題を見ればわかると思うけど、
1.グラフや図表が増えた
2.会話文など、日本文での出題が多くなった
という特徴があるんだ。
水島
花子さん
「これが数学の問題?」と思うようなものもありますね。
「日常生活の問題の解決に数学を活用できるようにして欲しい」という狙いがあるので、面白い問題だとは思うけれど、非常に読みづらいよね。
水島
花子さん
どうしたら良いんでしょう?
今から対策していけば大丈夫だよ。
水島
まずは計算に不安がない状態にしておくことだね。出題形式が変わったと言っても、結局は三角関数の問題だったり、不等式の証明だったりするからね。
水島
花子さん
三角関数や不等式の計算のような基本ができていなければ、お話にならないってことですね。
出題の仕方が今までと違うだけで、数式を解くことに変わりはないからね。
水島
次に必要なのは読解力だ。大学入学共通テストでは、比較的長い日本文での出題が多い。問題文を読んで、何を問われているのか理解する力が必要になるんだ。
水島
花子さん
試行調査の問題を実際に解いてみましたけど、すごく時間がかかりました。
問題文を読み解く必要があるので、数式で出題されるより時間がかかるね。文章読解が苦手な人は、数学だけでなくそれ以外の教科でも文を深く読むようにして、鍛錬することだね。
水島
問題を解くときには、ただ計算して終わりじゃなくて、「考え方のプロセス」を大事にして欲しい。
水島
花子さん
それはどうしてでしょうか?
大学入学共通テストは、問題文を読み解いて、自分で数式を立てて解く問題が多い。つまり、「考え方のプロセス」が出題されているということだ。
水島
花子さん
具体的にはどうしたら良いのでしょうか?
普段から「論理立てて解くこと」を意識して欲しいね。「なぜそうなるのか人に説明できるようにする」ことが大事だね。
水島
問題を解く時には、1つの方法で解いたら終わりではなくて、他の方法で解くとどうなるのか、考えてみて欲しいんだ。
水島
花子さん
それはどうしてですか?
大学入学共通テストでは、「太郎さんはこう考えた」「花子さんはこう考えた」というように、いろいろな人の考え方を問われることが多いからだよ。
水島
普段からいろいろな方法で解けるようにしておくと、慌てないで済むと思うよ。
水島
あとは記述式の問題をどんどん解いていくと良いね。
水島
花子さん
記述式問題の導入が見送られたのにですか?
実際に記述する問題は出ないけれど、「記述力が必要な問題」が多いからね。
水島
「誰かの記述を埋める問題」や「考え方のプロセスを問われる問題」が出されるので、記述力がないと対応できないんだ。
水島
花子さん
なるほど!そういうことだったんですね。
大学入学共通テストを攻略するには「深く考えて解く」ことが必要なんだ。「考え方のプロセス」を大事にして、「いろいろな解法」で解くようにしていると、自然に身についてくるよ。
水島
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